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■ ● prototype
原型はキイヤの財産
プロトタイプがあるからカスタマイズができる。オリジナルを開発できるから続けていける。このシンプルな型からできる製品で創業を続けていられる理由
それは・・・・・

■ ひたすら作る、作る、正確に作る
原型製作には石膏を使います。融通の利かない素材が、正しく作るためには都合が良いのです。少しずつしか削れない、ミリ単位で盛りつけて行く、そんな作り方。
お客様の商品を着せてみては、削る、削ったらまた着せる、必要なところには盛り付ける、盛り付けたらまた確認する。最後はゲージをとって、合わせて合わせて合わせて終わり。

■ プロトタイプから雌型を起こすプロセス
(1)原型に離型剤をぬる(2)型を割る見切り線に土手を築く(3)専用の石膏を流す(4)型の強度を補強する繊維(5)木枠を取り付ける(6)中の原型を脱型したところ(7)張り子が張れるようにラッカー塗料を塗布 

■ 雌型に張り子を張りこむ
(1)張り子紙は特注の再生紙(2)紙を適度に湿らせて、定番の大きさに割いておく(3)少し前までは保存料無しの天然糊を使っていました。現在は少々保存料入り(4)無造作に張っているようで、実は張り方次第で乾燥後の歪み方が違うのです。(5)紙の裂き方、張る方向、いろいろ工夫して良い張り子を張ります。(6)この道具は張り子を張る道具。先々代の社長さんが張り子の雌型方式を考案してからずっとこの道具を使っています。(7)紙をきちんと裂いて型に敷きこみます。糊を均等に伸ばしたら石膏を薄く塗ります。(8)一台一台張り込んでいく仕事は楽しいです。納期が追われなければね。(9)石膏が発熱して硬化したら、型から脱いて室のなかで乾燥させます

■ 金型で作る、EPS発泡スチロールの場合
一次発泡を終えたスチロールのビーズを金型に流し込んで蒸気を通して発泡させます。発泡率を調節し、繰り返し、ピンを刺しても穴があきにくい製品を作れるようになりました。
型を開けている人の首にはタイマーが二つぶら下がっています。タイマーをにらみながら発泡のころ合いを見計らっています。オートマティックとは程遠い、アナログな方法で金型をコントロールしています。ディスプレイで使う場合、学生さんがドレーピングで使う場合、などなど、製品の使用目的によって、発泡の倍率を変えています。多くのサイズやフォルムをよりよい素材でご提供するために私たちが選んでいる方法です。
ボディの素材に関する詳しい情報はこちらからどうぞ ←(www.kiiya.co.jpの頁に行きます。)


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